長年浴槽を使っていると、表面の色が変わってしまい、黄ばみが気になることがあります。
単にこびりついた垢などの汚れとは違い、浴槽の周り全体に染み込んでしまっているような黄ばみを、何とかしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

浴槽の素材によっては、黄ばみが発生しやすいものもあります。
具体的に黄ばみが起こりやすい浴槽の素材や、実際に黄ばみが発生した際の対処方法について、詳しく解説します。

 

浴槽が黄ばみで変色してしまう原因

浴槽を長く使い続けていると、表面の色が変わり、黄ばみや変色が目立つことがあります。
黄ばみや変色にはいくつかの原因が考えられます。

まずひとつめに考えられるのが、汚れによる黄ばみです。
特に浴槽にお湯を溜めたときの水位のラインに着色が表れます。
身体を洗った時に生じる皮脂とボディーソープやシャンプーなどの泡が混じりあった飛沫や、石けんカスなどが浴槽の表面に付着し、だんだんと黄ばみを形成するのです。

次に考えられるのが、入浴剤による変色・黄ばみです。
入浴剤には着色料が含まれているものがあります。
着色料入りの入浴剤を使う頻度が高いと、少しずつ浴槽の色が変わってしまうことがあります。

中でも原因として多いのが、経年劣化による素材自体の変色・黄ばみです。
樹脂製品やコーティング仕上げの浴槽は、紫外線や温度変化によるダメージで素材自体が劣化し、変色や黄変を起こす場合があります。

 

黄ばみによる変色と浴槽の素材の関係性

浴槽に使われている材質によっては、経年により黄ばみが出やすいものがあります。
黄ばみやすいと言われている浴槽の2つの素材について、みていきましょう。

素材①FRP

FRPとは「 Fiber Reinforced Plastics(ガラス繊維強化プラスチック)」を略したものです。
耐久性や保温性があり、衝撃にも強いうえに軽量という優れた特性を活かし、ほとんどのユニットバスに用いられています。

FRP製の浴槽は、製造された時点で、汚れの付着を防ぐためのコーティングが施されています。
しかし、長年使い続けることで、コーティングは徐々に剥がれてしまいます。

このコーティングの剥離が、黄ばみの原因となってしまうのです。
FRP製の浴槽の場合、耐用年数はおおよそ15年から20年ほどだと言われています。

素材②人工大理石

人工大理石とは、大理石に似せるように、アクリルやポリエステルなどの樹脂を成形したものです。

大理石のような高級感・光沢があり、汚れが付きにくく、強度が高いという特性があり、浴槽の素材としては、FRPの次に良く用いられています。

人工大理石製の浴槽にも、FRP製と同じく黄ばみを防ぐコーティングがされていますが、やはり経年によって剥がれてきます。
コーティングが剥がれたところに汚れが付くと、徐々に変色して黄ばみとなります。

また、人工大理石の場合、硫黄成分が含まれた入浴剤や温泉のお湯を使っていると、化学反応によって黄ばみが発生することがあります。

 

浴槽が黄ばんでしまった際の対応方法

使っている浴槽に黄ばみが出てしまったら、どのように対応するのが良いでしょうか。
以下の2つの方法についてご紹介いたします。

対応方法①浴槽の交換

経年劣化によって浴槽のコーティングが剥がれたり素材自体が変色してしまった場合には、掃除だけで黄ばみを取ることは難しくなります。
こうしたケースでは、浴槽そのものを交換することが、もっとも有効な手段です。

対応方法②浴槽の塗装

洗い場と一体型で浴槽だけを交換できない、サイズに合う浴槽が見つからないなどの理由で、浴槽の交換が難しいこともあります。

そうした場合は、浴槽を交換するのではなく、浴槽を塗装することで黄ばみを除去し、リメイクすることもできます。
浴槽を交換するよりも費用が安く抑えられ、工事期間も1日~2日間ほどで完了します。

また、浴槽を塗装することで、コーティングが剥げて見た目や肌触りが悪かった部分を、新品同様の見た目・使用感に補修リメイクすることが可能となります。

 

浴槽の交換や塗装にかかる費用

浴槽の塗装補修にかかるおおよその費用は、だいたい15万円から25万円ほどです。
浴槽の大きさや、材質、ダメージの程度などによっても費用は変わります。
浴槽だけでなく壁や天井など浴室のすべてを塗装する場合には、20万円~35万円ほどの費用がかかるとみておきましょう。

浴槽を交換する場合の費用は、素材によって大きく変わります。ユニットバスで浴槽交換ができる場合の目安は、大体13万円~40万円ほどになるケースが多いです。
ジェットバスやマイクロバブルなど多機能なタイプになると、80万円ほどかかることもあります。

浴槽の見た目のみを変えたい場合には、塗装補修を選ぶ方が、コストを安く抑えることができます。

 

失敗しない業者選びのポイント

浴室の塗装補修は、難しいとされる工事です。
そのため、どの業者に依頼をするかがとても大切なポイントとなります。
業者を選ぶためのポイントについて、詳しくご紹介します。

まず塗装業者のなかでも、浴槽塗装工事の実績がある業者を選びましょう。
業者によっては、浴槽塗装自体を請け負っていないところも多くあります。
さらに、5年以上と長期にわたり浴槽塗装を継続して行っている業者を選ぶと安心です。

また、FRPライニング施工が可能かどうか確認することも、業者を選ぶ際には重要です。
FRPライニングとは、ガラス繊維シートに樹脂を含侵させて、破損箇所に対してFRPを成形し強化するという補修工事のことです。
浴槽にヒビなどが入ったケースで必要となる工事ですが、高い技術力が必要とされます。

塗装補修工事に対して、保証があることも大切です。
一見補修が完了したように見えても、すぐに塗装が剥がれてしまうこともあります。
保証期間を設けて、一定期間内の不具合には無料で対応してもらえる業者を選ぶようにしましょう。

この他にも、優秀な業者を選ぶポイントは多々あります。
こちらの記事では、そういったポイントはもちろん、工事費用を抑えたい方におすすめの方法も記載しております。
気になる方は是非ご覧ください。

浴槽塗装の業者を選ぶときに注意しておきたいことは?

浴槽の黄ばみの原因と補修工事について知っておこう

気になる浴槽の黄ばみは、汚れや入浴剤による変色、経年劣化などにより起こります。
黄ばんだ浴槽の補修には、浴槽ごと交換か、あるいは塗装するという2通りの方法があります。
補修工事を依頼する場合には、相場を把握し、信頼できる業者を選びましょう。

バスシステムデザイン研究所では、浴槽の黄ばみの補修として浴槽塗装が可能です。
浴槽の変色にお困りの方はぜひ弊社にご相談ください。